14年前の自分の魚類知識はやはり想像以上に低かった様で、素晴らしいガイドさんの
おかげでもありますが、やはりインドネシア・バリ島の魚類の種の豊富さは凄かった
です。
で、さてどれから報告しようかと悩んだ結果、約10年ぶりに観察が出来て嬉しかった
ハダカイワシ科の種にさせていただきました。
普通ならバリの固有種とか珍しい奇麗な生物から報告するとは思いますが、自分の中で
本種の観察は今回のバリ島遠征での成果のベスト3のひとつなんです。
イタハダカ 学名 Diogenichthys atlanticus
撮影:
ハダカイワシ目 / ハダカイワシ科 / イタハダカ属
撮影 2016年1月:インドネシア・バリ島トランベン 水深-5m 大きさ40mmぐらい
英名 Longfin lanternfish
生息域 小笠原諸島近海、千葉県以南から土佐湾にかけての太平洋沖、長崎、琉球列島
近海、台湾、南シナ海、太平洋域、インド洋域など。
昼間は水深400m〜1250mあたりに生息しておりますが、夜間になると5mあたりの
浅い水深に上がって来ることもありますが、ナイトダイビング好きの自分でも滅多に
観察できない魚類です。
体表面の鱗はもろく、浅い水深に上がってきて岩安な底にあたると直ぐに剥がれて
しまいますので、今回の写真は剥がた写真と剥がれる前の写真が混在しております。
ハダカイワシ科の魚類は発光器の位置や歯の形状、鰓耙数などが重要な同定の形質と
なる為から写真からだけでは同定は難しいといわれておりますので、今回は発光器の
位置だけから本種とさせていただきましたが、間違っている可能性は大いにあります
ので悪しからず。